- 妊娠初期です。
歯を磨くだけでも気持ちが悪くなることがあります。 -
妊娠中は、虫歯や歯周病になりやすく、特に歯周病は早産や低体重児の危険性を高めるといわれています。
妊娠前に歯医者で治療をすませておく、歯周病専門の歯科衛生士によるデンタルクリーニングなどをうけるのも一つの方法です。
歯周病菌の感染には、歯と歯茎が必用なのです。それは、歯周病菌が嫌気性菌といわれて空気を嫌う菌なので、歯と歯茎の間で繁殖する事になります。
妊娠により、女性ホルモンが増加します。その影響で口の中の環境は,唾液の減少により大きく変化します。これは本来唾液により口の中が正常に保たれていたのですが、唾液の減少により、そのバランスが崩れるからです。歯茎の腫れや妊娠による歯磨きの困難さも影響してきます。
妊娠中でも歯科治療は可能ですが、つわりの影響がある為、歯科医院の選択など慎重にならざるえません。
妊娠時期の女性ホルモンが大きく関わっています。特にエストロゲンという女性ホルモンがある特定の歯周病原細菌の増殖を促すこと、また、歯肉を形作る細胞がエストロゲンの標的となることが知られています。そのほか、プロゲステロンというホルモンは炎症の元であるプロスタグランジンを刺激します。
歯周病は、女性にとって特有のリスクがあるようです。 女性ホルモンの分泌が増加すると、歯肉の血流量が増えるため,刺激に対して過敏になります。その為、歯肉が腫れたり痛みを伴う出血があったりします。思春期性歯肉炎、妊娠性歯肉炎、後年規制歯肉炎という病名も存在するくらいです。
今や、成人の85%がかかっていると言われる歯周病。その中でも、男性に比べて女性のほうが歯周病になりやすいという事実をご存知でしょうか?女性は唾液が少ない傾向にあり、ドライマウスの人も多いと言われます。その分、口の中が酸性に傾きやすく、口内環境が悪化しやすいのです。
妊娠性歯肉炎のケアですが、妊娠初期では、つわりがひどく歯磨きはつらいかも知れません。この場合、大人用の歯ブラシではなく、子供用の小さめの歯ブラシをお試しください。それでもつらい場合は、洗口液をお使いになると良いかと思いいます。海外の製品は刺激が強いとお感じでしたら、国産の洗口液は比較的刺激がすくないように思いますので、お試しください。 また、キシリトール配合のガムなども唾液の分泌を促しますので、口腔内を清潔に保つ方法の一つです。
医療情報監修:若林健史(歯周病専門医)/ Wikipedia